「見積書や注文書、申込書のPDFが増えて、内容をExcelで一覧にしたい」——事務作業や経理の確認で、よくある悩みです。この記事では、PDFの中身をExcelの一覧表にまとめる方法を、「何を一覧にするか」の決め方と、方法ごとの違いから整理します。
請求書に絞った方法はPDFの請求書をExcelで管理するには?一覧化の方法と注意点で紹介しています。この記事では、請求書以外のPDFにも通じる考え方を中心に扱います。
PDFの情報をExcelで一覧にするとできること
- 複数のPDFの内容を、1つの表で見比べられる
- 金額や日付で並べ替え・絞り込みができる
- 合計や件数を、関数やピボットテーブルで集計できる
- 「確認済み」などの状況を列で管理できる
先に決めたい「一覧の設計」
方法を選ぶ前に、一覧の形を決めておくと、後から作り直す手間が減ります。
1行に何を入れるか
基本は「1つのPDFを1行」にします。見積書のように明細が複数ある書類で、明細ごとに集計したい場合は「1明細を1行」にし、同じ書類の行には共通の書類番号を入れます。
列の例
- 書類の種類・書類番号・日付
- 取引先名
- 金額(税込・税抜を分けるかも決めておく)
- 元のPDFのファイル名
- 確認済みかどうか
1行の並び方の例:書類番号|日付|取引先|税抜金額|税込金額|PDFファイル名|確認済み
「元のPDFのファイル名」の列を入れておくと、数字を見直したいときに元の書類へすぐ戻れます。列の名前と、日付・金額の表記(例:2026/10/1、半角数字)をそろえておくと、並べ替えや集計が崩れにくくなります。
PDFからExcelへ取り込む主な方法
方法1:見ながら手入力する
件数が少なければ、元のPDFを見ながら確認しやすい方法です。件数が増えると時間がかかり、入力ミスも起きやすくなります。
方法2:PDFの文字をコピーして貼り付ける
文字が入っているPDFなら、選択してコピーし、Excelに貼り付けられます。貼り付けた後に、セルの分け方や表記を整える作業が出ることがあります。
方法3:ExcelのPower Queryで取り込む
Excelのバージョンによっては、「データ」タブから、PDFの中の表を取り込める機能が使えます。表の形をしたPDFに向いています。使えるかどうかは、お使いのExcelのバージョンで確認してください。
方法4:VBAなどで自動化する
同じ形式のPDFが毎月たくさん届くなら、VBAなどで自動化する方法もあります。ただし、書類の書式が取引先ごとに違うと、設定やコードの調整が必要になります。自動化の考え方はExcelの転記作業を自動化する方法|関数・Power Query・VBAの使い分けで整理しています。
方法5:無料のWebツールや専用サービスを使う
ブラウザで使えるツールや、書類の読み取りに特化したサービスもあります。サービスを選ぶときは、料金と、アップロードしたデータの扱いを事前に確認してください。
スキャンした画像のPDFに注意
紙をスキャンしただけのPDFは、文字ではなく画像として保存されていることがあります。この場合、コピーやPower Queryでは文字を取り出せません。文字認識(OCR)の機能を持つサービスやソフトが必要になりますが、読み取り結果に間違いが混ざることがあるため、元のPDFとの見比べは欠かせません。
取り込んだ後に確認したいこと
- 金額や日付を、元のPDFと見比べる(最初の数件は特に念入りに)
- 同じ書類を二重に取り込んでいないか、書類番号で確認する
- 金額の列に、文字列として入ってしまった数字がないか確認する
- 確認が済んだ行に、目印をつける
個人情報や取引先の情報を含む書類を扱うときは、取り込みに使うツールやサービスの取り扱いを確認し、社内のルールに沿って進めてください。
どの方法が合うか
- 件数が少ない → 手入力かコピー
- 表の形をしたPDFが多い → Power Queryを試す
- 同じ形式が毎月たくさん届く → VBAなどでの自動化を検討する
- 書式がばらばら、または画像のPDF → 読み取り後の確認を前提にする
請求書のPDFなら無料ツールも試せます
請求書のPDFなら、mars worksが公開しているPDF請求書の一覧化ツールを、ブラウザ上で試せます。複数のPDF請求書から「請求書番号・請求日・請求元・金額・支払期限」を読み取り、一覧にしてCSVで保存できます。CSVはExcelで開けます。
対応しているのは、文字が入っているPDFです。紙をスキャンした画像のPDFは読み取れません。パスワード保護されたPDFは、解除してから使ってください。書式によっては項目が正しく読み取れない場合があるため、結果は必ず元のPDFと見比べて確認してください。ほかの無料ツールは、Excel自動化の無料ツールまとめで紹介しています。
どの方法が合うか分からないときは
自分の書類にどの方法が合うか整理したい場合は、ココナラのExcel・VBAの困りごと相談もあります。ファイルやマクロを作成・修正するサービスではなく、考えられる対応方法と次に確認することを文章でお渡しするものです。購入は前提にしていません。
まずは、手元のPDFから数件を選んで、一覧にしたい項目を書き出してみてください。Excel作業の全体像はExcel作業を自動化する方法7選、AIとExcelの活用はAIとExcelで仕事を効率化する方法まとめもあわせてご覧ください。


