「関数は使いたいけれど、書き方が分からない」「VLOOKUPやIFを組み合わせる式が覚えられない」という悩みは、Excelを使う人によくあります。生成AIに頼めば関数の式を作ってもらえますが、頼み方によって、使える式が出るかどうかは大きく変わります。この記事では、生成AIにExcel関数を作ってもらう手順と、伝えるべき情報、使う前の確認ポイントを整理します。
生成AIでExcel作業がどこまで自動化できるかの全体像は、生成AIでExcel作業はどこまで自動化できる?活用方法と注意点を解説で解説しています。
生成AIにExcel関数を作ってもらう基本の流れ
- やりたいことを、日本語で1文にまとめる
- 表の構造(列の名前、データの種類、何行目から始まるか)を書き出す
- 使っているExcelのバージョンを伝えて、関数の式を依頼する
- 出てきた式を、コピーしたファイルの1セルで試す
- 結果が合っているか、手計算や目視で確認する
- 問題なければ、他のセルへコピーして使う
手順1:やりたいことを1文にまとめる
まず「何を、どの条件で、どうしたいか」を1文にします。たとえば次のような形です。
- A列の商品名と同じものを、別シートの一覧から探して、価格をB列に表示したい
- C列の金額が10000以上なら「要確認」、それ以外は空白にしたい
- D列の日付から、月だけを取り出して別の列に表示したい
「うまく集計したい」のようにあいまいな依頼だと、意図と違う式が返ってきやすくなります。
手順2:表の構造を伝える
Excelファイルを共有していない場合、生成AIは表の構造を自動では把握できません。表の構造を文字で伝える必要があります。伝えたい情報は次のとおりです。
- 列ごとの見出しと、入っているデータの種類(文字、数値、日付など)
- データが何行目から始まるか
- 別シートを参照する場合は、シート名と、参照したい範囲
- 空白のセルやエラーが混じる可能性があるか
実際の社名や個人名などは入れず、「商品A」「顧客1」のようなダミーの値に置き換えて伝えると安心です。機密情報や個人情報は、生成AIに入力しないようにしてください。
手順3:バージョンを伝えて依頼する
Excelのバージョンによって、使える関数が異なります。たとえばXLOOKUP関数は、古いバージョンのExcelでは使えない場合があります。分かる範囲で、次のように伝えてください。
- 「Excel 2016で使える関数だけで」
- 「Microsoft 365のExcelを使っています」
依頼文の例です。
Excelの関数を教えてください。Sheet1のA列に商品名(2行目から)、Sheet2のA列に商品名、B列に価格が入っています。Sheet1のB列に、商品名が一致するものの価格を表示したいです。見つからない場合は「未登録」と表示してください。Excelのバージョンは2016です。式と、その意味を簡単に説明してください。
手順4:コピーしたファイルで試す
いきなり本番のファイルに貼り付けず、コピーしたファイルで試します。最初は1セルだけに入力して、結果を確認してください。確認するときは、次の点を見ます。
- 手計算で出した結果と一致しているか
- データの先頭や末尾の行でも、正しく動いているか
- 空白や、存在しない値のときに、エラー表示になっていないか
エラーが出たとき・結果が違うときの伝え方
式がうまく動かないときは、次の情報をそのまま生成AIに伝えると、直してもらいやすくなります。
- エラーの表示(#N/A、#VALUE!、#NAME?など)
- 実際に出た結果と、期待していた結果
- 式を入力したセルの位置と、参照している範囲
#NAME?は、関数名の入力ミスや、そのExcelで使えない関数などが原因になる場合があります。バージョンで使えない関数が原因なら、「この関数が使えないので、別の方法で」と伝えてください。
各エラーの目安は次のとおりです。
- #N/A:探している値が見つからない
- #VALUE!:計算に使えない種類のデータ(文字と数値の混在など)が入っている
- #NAME?:関数名や名前が認識されていない
使う前の注意点
- 式が正しいとは限りません。生成AIの回答は、間違っていたり、環境に合わなかったりすることがあります。必ず自分で結果を確認してください。
- 意味を理解してから使う。式の説明も一緒に出してもらい、何をしているか分かる状態で使うと、後から修正しやすくなります。
- 参照範囲のずれに注意。コピーしたときに参照先がずれる場合は、絶対参照($を付ける)が必要なことがあります。
- 機密情報は入力しない。実データは入れず、ダミーの値で構造だけ伝えます。
- 重要な数字は二重に確認する。請求書や報告書など、間違いが影響する数字は、別の方法でも確かめてください。
関数では難しい作業は、マクロやVBAも検討
関数だけでは対応しにくい作業もあります。たとえば、複数のファイルを順番に開いてデータを集めるような作業です。こうした場合は、マクロやVBAが選択肢になります。頼み方はAIにVBAを書いてもらう方法|頼み方の手順と使う前の注意点で解説しています。
まとめ
生成AIにExcel関数を作ってもらうときは、やりたいことを1文にまとめ、表の構造とExcelのバージョンを伝えるのがポイントです。出てきた式は、コピーしたファイルで試し、結果を確認してから使い始めてください。
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